新型コロナと介護施設
丸3年、新型コロナ感染症に振り回されながら毎日が過ぎていきます。昨年2月に久宝寺愛の郷もクラスターが発生いたしました。これまで、苑内にコロナを入れないように感染対策を実施してくれた職員、検査・診察など協力をいただいた八尾徳洲会病院、涙を呑んで面会中止に理解を示していただいたご家族の皆様の期待を裏切る結果となりました。高齢者施設で発生しますと本来なら、蔓延防止のため、医療機関への入院・治療が原則でしたが、医療機関の病床はひっ迫状態であり、ご家庭で隔離を余儀なくされ、困りはてている多くの方々の声を耳にしますと、感染対策を十分に行えない特養においても、隔離や重症化防止に努力しながら経過を見ることが求められました。職員の理解と努力の甲斐あって、クラスターは最小限度に抑えられ、重症化せずおよそ2週間で終息しましたことを誇りに感じております。またこの経験は今後の感染対策の礎を築くことになったと思っています。
一方、ご家族の皆様方にとりましては、面会制限や停止が続く中、直に利用者様のお顔が見えず、会話を交わすこともできず、つらい思いをさせました。例年行なわれております、全員が参加する行事やレクレーションの開催はままならず、ユニットごとに小さな行事やゲーム・喫茶開設などを工夫するにとどまりました。コロナ禍で隔離されたためActivityの低下によるADLの低下や認知症の進行などが指摘されており、一刻も早くもとどおりの平常の生活が戻ることを願ってやみません。しかしながら、コロナの勢いは未だ衰えず、今年も新型コロナ予防を継続することから始まることになります。デイサービスではアクリル板でお互いが遮蔽されており、楽しく満足のいく時間を過ごしていただくわけにはいかなくなっております。心苦しい運営を余儀なくされますが、ご利用者さまのご健勝を職員一同心から願っております。